マクロライド新作用研究会

設立趣旨 Outline


  本研究会は1995年に発足以来国内、国外を問わず多くの研究者によって支えられて参りました。

1984年びまん性汎細気管支炎(DPB)へのエリスロマイシン少量長期療法が工藤(現複十字病院院長)により発見されて以来、マクロライド系抗生物質の少量長期投与によりDPBは勿論のこと慢性気管支炎、気管支拡張症、慢性副鼻腔炎への効果が期待されるようになっていました。

そのメカニズムに多くの研究者が興味を持ち各方面で研究発表がなされるようになりましたが、それぞれの専門分野で発表を行っていたため他の研究者との分野を超えた学術集会を行うことがメカニズム解明には必要となっていました。そこでこの専門分野、診療科を超えた研究者を一同に集め、それぞれの立場から議論を進める場として本研究会は発足いたしました。
最近ではインフルエンザウイルスに対するマクロライドの効果と言ったトピックスや抗菌力を持たないマクロライドの開発にも研究は進んでおります。更に国外でもマクロライドの新作用に関する研究が行われており、国際的な研究活動が期待されています。

  本研究会ではマクロライド系抗生物質の持つ新たな作用メカニズムや臨床応用を年一回の学術集会にて発表し、その発表記録は年一回Japanese Journal of  Antibioticsに掲載されます。
優れた研究には研究会より学術奨励賞を贈り更なる発展を支援しております。

本研究会学術集会で議論される内容は全ての参加者が共有し、本研究会によって生まれる研究成果は臨床応用や治療技術の向上に貢献すると共に国民医療に寄与することを目的に活動するものであります。


エリスロマイシンの3次元分子構造